開催中の企画展
- 2025年3月13日(木)~7月16日(水)
岡 信孝・牧 進 軌跡展 ~館収蔵作品による~
ともに10代で川端龍子の弟子となり、青龍社で研鑚を積んだ岡信孝と牧進は、親愛の絆で結ばれながらも、独立してそれぞれの道を歩んできました。現代日本画の一翼を担う二人の作品を、館収蔵作品から精選して展示します。日本画の様式美を生かした岡の雅趣豊かな花鳥画と、日本の四季を題材に無常の美を描き出す牧の大作を中心とした展観です。両画家のまとまった作品を収蔵する当館ならではの企画展です。
Nobutaka Oka 1932~神奈川県生まれ。1950年祖父・川端龍子主宰の青龍社研究会に入り、青龍社に出品。57年青龍社社友、61年青龍社社人となる。66年龍子死去に伴う青龍社解散後は無所属となり、個展を中心に活動。義父に浜田庄司。川崎・大蓮寺の天井画、長野・善光寺大本願の天井画及び襖絵、芝・増上寺の襖絵及び天井画等を制作。医師であり古美術蒐集家であった実父・道孝の「岡コレクション」に加え、自身の古民芸コレクションを国内多数の美術館博物館、さらに大英博物館や韓国・東国大学博物館に寄贈。ゆかりの深い長野県須坂市に岡信孝コレクション須坂クラシック美術館がある。
Susumu Maki 1936~東京都生まれ。1952年青龍社展の会場で川端龍子に声をかけられ、15歳で内弟子として入門。66年に龍子が没するまでの14年間、龍子の邸宅「御形荘」で厳しい修業生活を送る。青龍社解散後は無所属を貫き、個展を中心に活動。75年山種美術館賞展優秀賞。日本的美意識を追求する作品は、世界的文豪の川端康成や日本文学者のドナルド・キーンに高く評価され、ASEAN本部への作品制作、パリ日本大使公邸、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の壁画制作など諸外国との友好親善のためにも尽力した。そのほか池上本門寺霊宝殿の壁画、一宮市・妙興報恩禅寺の襖絵等を制作。2023年文化功労者として顕彰された。


